かぶせ物などの作り直しの制限|大田区大森・池上駅で口コミで評判の歯医者|梅本歯科医院

かかりつけ歯科医機能強化型診療所

東京都歯科医師会会員

大田区大森歯科医師会会員

梅本歯科

バスで大森駅5分/池上駅5分/蒲田駅15分

大森地区在住の方の2人に1人が通った歯科医院

お問い合わせ・ご相談

月水金:21時まで!大田区無料歯科健診対応

0120-648-000

東京都大田区中央4-34-2【大森駅バス5分】

かぶせ物などの作り直しの制限

投稿日:2018年10月9日

カテゴリ:院長ブログ

序論

保険治療にはいろんな制限があります。

材料的な問題、期間的な問題、有資格者の問題…

今回はその期間的な問題に関して少し書きます。

簡単に言ってかぶせ物とブリッジは2年間、義歯(取り外しをする入れ歯の事)は6か月。

かぶせ物とブリッジに関しては「補綴物維持管理(補管:ホカン)」と言われて、一度保険で作ったかぶせ物にまつわる再製作は2年間作り直しが出来ません。

ブリッジも同じで一度作るとその前後の歯に何らかの問題があり、そのブリッジを作り直してもっと大きなブリッジを作ることも出来ません。

これは医療費の高騰を抑えるため厚生労働省と財務省、保険医療機関と患者さんの代表者などがあるまり議論した結果で、すでに20年ほど前から現在迄続いております。

厚労省の言い分としては一度作った物が2年間も持たないならば、その歯は抜いてもっと長期間持つ歯を作りなさいと言う事です。

ある意味ダメそうならばドンドン抜けと言わんばかりです。

今の歯を大事にしてなるべく抜かないように頑張っている当院としてはこの辺が大変に難しい所でして、抜かないように頑張って何とか持たしてみると2年たたないうちに歯が折れてしまって抜かざるを得なくなったような時、その後の処置をどう吸えばいいかいつも悩んでしまします。

また義歯に関しても一度作ったはいいのですが、何らかの理由でまた違う様式で作り直してほしいと言われた時。

これも6か月間は作り直せないために、他患者さんに大変ご不便をおかけしてしまいます。

このように保険で作る歯はやはりその制限の中でしか作ることは出来ず、お上に逆らうと我々はそれなりの懲戒処分を受けるためにどうしても「保険のルール」内でしか治療が出来ません。

その為に患者さんにはそういうリスクがある方に関しては、かなり慎重に丁寧にお話をして、ご理解を頂いた時点で初めて着手します。

ですから患者さんもなかなかご理解いただきにくいこともあるかと思いますが、きちっと我々の説明を聞いていただければと思います。

1)クラウンブリッジ(2年間の補管)

クラウン

歯の全周を削ってかぶせるもの

最近は小臼歯や大臼歯にも条件はありますが保険で白い歯をかぶせることが出来るようになりました。

クラウンのような物でも歯の全周を削らず、一部を大きく削った「アンレー」というものであればその制限から外れるので、この適応は受けないが、それでも基本的に6か月間空かないと作り直しができない。

またその大きく削ったものが歯の4/5以上を覆うと「4/5冠」となりこれもクラウンと同じく2年間の制約を受ける。

先ほど述べた「補管:ホカン」についてご説明すると、例えば右下6番にクラウンをかぶせて1年でその歯が折れて抜くようになると通常は右下5.7番を支えてとしたブリッジを作るのですが、1年前にクラウンを作ったので、あと1年間はそこにブリッジを作ることが出来ないのです。

歯を抜いたままとなるわけです。

ブリッジ

歯を抜いた時にその箇所を補うために固定式の物で作ったもの

ブリッジに関しても最近は第1小臼歯を支えとする場合には保険で白い歯で作ることが出来るようになりました。

保険の適応条件があり、1本を抜いてもその前後の2本で作ることが出来るものもあれば3本を、また2本抜いてもその前後2本で作るものもあれば3本、4本を支えにしないと作ることが出来ないものなど多種あり、その欠損している歯の状況で保険の適応になるかどうかなどが詳しく厳しく決められている。

また本来ブリッジの形式は歯を抜いた時にその前後の歯を2本から数本支えとして作るのが一般的ですが、時には例えば一番奥の歯を抜いてそれをその手前の歯何本かで支えて作ることの出来る「延長ブリッジ」という物もあります。

ただしこの場合延長ブリッジの欠損している歯として、糸切り歯、第一大臼歯が欠損しているときは保険での対象となりません。

またクラウンの時に述べたように、アンレーと言う形で支えの歯を作るならばこの制限を受けません。

でも維持力と言う点で劣る為に、ブリッジの支えとしてはあまりお勧めできません。

ブリッジの補管について例を挙げると右下6番欠損で右下5.7番を支えとしたブリッジが入っていた時、右下5番が歯根破折で折れて抜歯になると右下5.6番欠損で右下4.7番を支えて押したブリッジを作るのですがこれも前者のブリッジを作って2年以内ならば後者のブリッジを作ることは出来ないのです。

2)義歯

歯を抜いた時にその箇所を補うために取り外しの出来るもの(可撤式)でその部位を補う物です。

いわゆる入れ歯です。

ブリッジと違い固定式ではなく取り外しをするために違和感も大きく、針金や顎肉の部分が付くために、その設計に大変苦慮します。

その違和感をいかに少なくして安定が良くて噛めるいい入れ歯を作るかと言うと正直保険ではかなり困難です。

その為に基本的には入れ歯は「バータイプ」と「床タイプ」の2種類と、バネに関しては「鋳造ワイヤー」と「屈曲ワイヤー」がありそれらをどう組み合わせるかで入れ歯の状態が大きく変わるのです。

例えばバータイプは義歯の床(ピンク色の部分)の面積を可及的に少なくできるために違和感が床タイプよりかなり軽減できます。

また発音障害を生じることも少なく、患者さんが受け入れやすいという観点からは有利です。

しかしながらバネのかかる歯に関してはかなりの負担をかけるので歯周病の患者さんにはやや不向きかもしれませんし、安定感にやや欠けるために入れ歯が少し浮く感じ(隙間がある感じ)があることも有ります。

また少数歯欠損(抜いた歯が少ない時)のケースは出来ますが、お前歯も奥歯も欠損していて、その本数も6.7本以上とかならばバータイプはやめた方がいいです(残った歯への負担がかなり大きいので)

使っていて何らかの理由で歯を追加で抜くような時やバネが折れた時には修理が難しいのもこの入れ歯の欠点です。

時には新しく作り直さなくてはならない事もあります。

床タイプはバータイプと比較して、とにかく修理がしやすいという利点があります。

ただ違和感が大きく、発音障害と言う観点からもやや不利ですが、何かあった時には対応が簡単なために、私は個人的にはこちらのタイプが好きです。

保険の入れ歯が壊れなければいいのですが、いかんせん保険治療です。自費の義歯は壊れる落ちう事は想定せず作っており、実際には割れたり壊れたりという事はほとんどありませんが、保険の入れ歯は大変に残念ですが、壊れることが起きるんだという事を前提にして作らなくてはなりません。

そういう意味でも保険の入れ歯を何らかの理由があり6か月以内に作り直すことが起きると、保険での作り直しは不可となります。

義歯の場合は「補管」という文言は有りませんが一度作ると6か月以内は義歯の新製作は出来ません。

例えば営業マンの方に「床タイプ」の義歯を作ったところ、発音障害が気になるという事を訴えられると「バータイプ」で作り直したいのですが、作って6か月以内は作り直せないために、数か月お待ちいただいてそのしゃべりづらい入れ歯で我慢していただくしかない訳なのです。

「バータイプ」で奥歯だけが無い方が前歯を折って抜歯となった場合などは、前歯の部分にバータイプの入れ歯を修理することはほぼ不可能なために、いろんなごまかしをするしかないので大変苦労します。

まれに少し「認知症」の方が作った入れ歯が失くなったという事で来院されることも有ります。

このケースは実は今年の4月から保険のルールが改正され、例外的に6か月以内に作り直すことが出来るようになりました(安心です!)

また災害避難などで遠方より引っ越して来られた方も同様です。

このように厚生労働省も少し考えてはくれているのですが、実情からはまだほど遠いのが現状です。

結論

保険の制約があることは医療費の高騰と言う観点からは止むを得ない所です。

しかしながら患者さんは我々が予想したようにはいきません。

いろんな想定外の事が起きるのです。

そのたびに保険の制約の中で何が出来るかと言う保険医の腕の見せ所が現れるのです。

しかしながら本当にどうしようもないケースもたまにあります。

でも我々保険医は「保険医法」に則て歯科治療が出来ません。

これを逸脱すると保険医を取り上げられ、患者さんには多大なるご迷惑をお掛けすることになります。

ですからいつも保険のルールを順守しながら患者さんのご希望を全うできるように頑張っています。

ですから皆様もこういう理由がありながら歯を作っているという事をご理解いただければと思います。

不明な点があればいつでも当院のドクター、スタッフまでお尋ねください。

 

トップへ戻る