1年前から来院されている患者さんです。
当院では珍しく隣の区にお住まいなのに、わざわざご友人の紹介で来院してくださっている方です。
当時ほとんどの歯がぐらついて何も食べられないということでした。
拝見しますと確かに歯周病でかなり多数の歯がぐらついており、噛むこともままならないような状況でした。
摂食指導から始まり投薬、噛み合わせの調整、歯ブラシ指導、口腔清掃など、基本的な治療から初めてそれでも2週間ほどかかりましたがやっとおうどんが食べられるような状態になりました。
それから2か月に1度チェックを兼ねて、定期健診に来られていました。
所が今回のシルバーウイークの初日の17日(日)に、突然歯が痛くなり緊急で日曜日診療をしている近所の歯科医院に行かれたそうです。
行くときは絶対に抜かないで欲しいとお願いするつもりだったのが、事の成り行きで結局3本抜かれたということで、昨日来院されました。
やはり患者さんは弱いもので、痛かったり専門家がこうだと言ったならば特に日本人は「そのようにお願いします」と言う人種ですので仕方ないのですが…
昨日は時間もあまりなかったのですが、ここはじっくりとお話を聞いてあげるべきと思い、抜くようになった経緯やいろんなお話をしばらく聞いてあげていましたが途中から泣き始められて、私も今までせっかく何とか抜かないで頑張ろうと励ましながらきた歯が一度に3本もなくなってしまい途方に暮れていました。
これから今後の治療に関してお話をしていく予定ですが、いかんせん「死んだ子の歳を数える」ようなことをしていても埒があきません。
これからいかようにしてこの患者さんのお口の状況を維持していくのか、これからが正念場です。
でも一度に3本は… (´;ω;`)ウッ…