25歳の患者さんが来られました。
左の上下が痛いということでした。
診断をしたところ左下の歯が原因で上下に痛みを感じている可能性が強く(よくあることですが、上下が痛いと思っても原因歯は上だけだったり下だけっだたりすることがほとんどです。それ故に正確な診断が必要となるわけです)左下の奥歯が原因歯と考えて治療をしました。
残念ながら神経まで虫歯が及んでおり患者さんのご了解の元、神経を取る処置を施しました。
本日来院されましたが前回の治療の結果、下のみならず上の歯の痛みもすっかり消えてついでに右側に感じていた痛みまですべて消えて、むちゃくちゃ楽になったと大喜びでした(右側の痛みは左をかばって食べていたための痛みではないかと考えました)
ところが問題はこれからです。
基本的に神経を取った歯はかぶせる(歯の全周や高さまで削って)ことが多いのです。
理由は部分的にかぶせたりプラスチックを詰めると、神経を取った歯は歯質が弱くなっているために歯が欠けたり、最悪歯が割れることもあるのです。
しかしながらご年齢は25歳。
約2年ほど前から小臼歯という歯(前から数えて4.5番目の歯)までは保険でとりあえず白い歯をかぶせることができるようになりました(材質に関しては保証できませんが)
しかしながらこの患者さんに治療している歯は6番目の歯。
大臼歯です。
ですから保険で作るなら見た目がかなり悪いのですが銀色の金属をかぶせるか、歯が欠けたり割れたりするリスクがありますが見た目のいい白いプラスチックの歯を作るか。
患者さんにもこの点を十分に説明してご理解をいただき、次回までに決めてきてもらうようにしました。
なかなか日本の健康保険制度は素晴らしいものであると思っていますが、中にはとてもつらい選択を余儀なくさせられるケースが多いのも事実です。
あとは保険制度でできないので自費治療を勧めるしかありません。
なかなか難しいです。