止む無く歯を抜かざるを得ないことがあります。
歯を抜いたらどうするか?
普通の歯医者さんは歯を抜いてから、さて何を入れますか?と聞くことがほとんどかと思います。
それが絶対的に悪いわけでもなく、間違えていることでもないことを最初に申し上げておきます。
しかしながら歯の欠損(歯を抜いて一部本来あるべき所にその代替えの歯が無い状態)のある方がいらっしゃいます。
いろんな経緯(ご事情)もあるでしょう。
私は諸般の事情(保険でできるかどうか、その患者さんの口腔内の状態にどのような装置が適しているかなど)を考えます。
たぶんここ迄は他院の先生と同じだと思います。
ただこれには不足があります。
それはこの話の中に「患者さん」が入っていないことです。
いつも申し上げますが、我々歯医者の患者さんへの説明が一方通行でないかということを危惧しています。
患者さんがいかようにお考えか、いかに不便を感じているかいないかなど患者さんの意見を取り入れず、ただ欠損があるから欠損を生じたから、何かでその部位を補わなくてはならないという歯医者サイドの考えを一方的に押し付けることがあるようです。
「インフォームドコンセント」とは説明と同意だけではありません。
その中に患者さんの「選択権」と「拒否権」が入っていないと成り立ちません。
患者さんはもしするとその「欠損」なるものにご不便を感じていなかったりそのご不便を解消するために何十万円もの出費をすることを希望していなかったり、そのために他の歯を削ることに拒否感を感じていたりすることは、十分に考えられるからです。
こういう患者さんの意見を十分に取り入れたうえで治療することを考えています。
他院でもし疑問があればセカンドオピニオン的な相談にも乗りますので(以前も書きましたが、正式なセカンドオピニオンは保険ではできないためにこういう書き方をさせていただきます)お約束をお取りいただければと思います。
患者さんファーストで診断、治療をしていくことが当院の方針ですので。