· 

行楽シーズンに歯のトラブル②

昨日の続きです。

 

一昨日に来られた患者さん2人です。

 

海外へ11日間の研修があるので虫歯があれば痛み止めが欲しいと言われて来院されました。

 

一応虫歯がまだ数本あったので小さな虫歯は治療をしました。

 

まだ、と書いたのは実はその患者さんは治療途中で来院されておらず、中断していた方です。

 

虫歯があれば痛み止めが欲しいという理屈もあまり通ずる話ではありません。

 

本来虫歯であれば、痛みが無い時なら治療が第一選択肢ですので。

 

ただその患者さんにはいつ痛みが出てもおかしくないほかの歯があります。

 

左下の親知らずです。

 

その歯を抜いたほうがいいというお話でどこの口腔外科の病院ご紹介しようか決めてきてほしい、という段階で中断となっていました。

 

その虫歯は神経まで進行しており、頭はちょっとは見えるのですが横を向いていて、歯根は2つに分かれていて下顎神経のそばまで根が張っている状況です。

 

食べ物はその手前の歯との間に詰まるし歯ブラシで詰まったものを掻き出せないし、大変困った状況でした。

 

患者さんに状況を再度十分に説明し海外へ行くまで時間もないために、帰国後すぐに紹介状を書くので抜いてもらうように指示をしました。

 

 

 

また同じ日に別の患者さんは、自転車で転んで前歯をぶつけたということで来院されました。

 

見ると前歯に昔作った3本ブリッジが見事になくなっていました。

 

顔面は内出血で紫色に変色しており、かなり痛々しかった様相でした。

 

でもご本人様はさほど痛みが無いようで、むしろ再来週から旅行なので何とかそれまでに歯が入らないかということの方がご本人様にとっては優先事項だったようです。

 

アポイントの患者さんも急患も入っておりかなり時間的な制限のありましたが、ここは開業医の腕の見せ所。

 

約20分くらいのお時間をいただいて、他の患者さんお合間を縫って仮の歯までお作りしました。

 

患者さんは最悪歯が無いまま旅行へと思っていたそうで、歯医者に行ったその日に仮の歯まで作ってもらえるとは思っていなかったということで、大変喜んでお帰り頂けました。

 

このように旅行がらみでトラブルのある患者さんが最近は増えており、常日頃の口腔管理の大事さがよくわかる今日この頃です。

 

町医者としてはこのような種々の急患の患者さんにいかに即応できるかということが大事で、日々勉強させられますが大変感謝でもあります。

 

でもくれぐれも早期の受診、定期健診をお願いいたします。