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入れ歯でかみしめる癖

かみしめる癖がある患者さんが大変多いです。

 

かみしめる行為はいろんな理由で起こります。

 

緊張感が強くかみしめていることで精神的な落ち着きを求める方。

昔から厳しく育てられた方で唇を強く結んで笑わずにじっとしていることがおりこうさんなのだ、と教わってこられた方。

噛み合わせが悪くて噛みしめていることで噛み合わせが安定する方。

入れ歯が緩く落ちないようにかみしめている方

姿勢が悪くて前かがみになって奥歯が当たって「結果食いしばり」となっている方(私が作った言葉ですが)

        などなど

 

こういう方は歯がしみる、噛むと痛いわけではないが強くかみしめにくい、という症状を引き起こす方が多いです。

 

治療方法は生活習慣の是正です。

 

まずは日中に上下の歯を噛み合わせないようにする。

 

いつも歯が半開きになるようにする。

 

姿勢を正す

 

難しければ上を向くと口が開く

 

こういう指導をいつもしています。

 

でも歯が合わさらないと口が開いてみっともない。

 

こういわれることが多いのですが、実は前歯を合わせないようにしても口(唇同士)はつむることができます。

 

やってみてください。 

 

ところが今回の患者さんは上下に総義歯を入れておられる方が、歯ぐきが痛いということで来院されました。

 

拝見しましたところ、どうもご自身の食いしばりによって、痛みが来ているようでした。

 

当然歯があれば歯に強い負担が起こり、歯が痛くなったり、しみたりする。

 

 でも歯が一本もなければ入れ歯を介して歯ぐきを圧迫して歯ぐきが自体が痛くなるわけです。

 

 なかなか診断としては難しく、何度も調整を繰り返していくうちに、患者さんの噛みしめ行為に気が付きました。

 

まだ治療中ですが、治っているかどうか次回の来院が楽しみです。