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入れ歯をいつ作るか?

入れ歯を作るタイミングは大変難しいです。

 

歯が無くなれば入れ歯を作らなくてはならないことは誰にでもわかります。

 

ただ今はまだ大丈夫だけれども、いずれ(近い将来)だめになりそうな歯があるのだけれども今抜いて入れ歯にするか今しばらくこのまま痛みもないので使ってもらうかの判断で、いつも苦しめられます。

 

入れ歯がいいものであれば論ずることはないのですが、やはりその違和感、異物感、発音障害、摂食障害などなどを考えるに、まだもう少しは今のままでその苦しみからは遠ざけてあげたいと考えてしまいがちです。

 

しかしながら今回来られた患者さんはむろん以前よりその点はお伝えしてあったのですが、ある日上の前歯がごっそりと6本分外れて取れて来られました。

 

入れ歯にしなくてはいけない状況はかねてよりお伝えしてあったのですが、悪いことに2週間後には親戚の結婚式に出席とのこと。

 

外れたブリッジは再セットすることがかなわぬほどボロボロの歯の上になんとかしがみついていたような状態。

 

やむ無く即座に歯型を取り、急ごしらえの入れ歯を作ることになりました。

 

先週末にセットしましたがやはり急ごしらえはそれなりの物で、前歯の長さや突出の具合は十分に私が納得できるものではありませんでしたが、それでも患者さんは1週間以上に及ぶ前歯の無い状態から解放されて喜んでおられました。

 

こういう時に仮の入れ歯をと思うのですが、保険の適応外となります。

 

また一旦入れ歯を作ると6か月間は新しい入れ歯を作ることは保険では出来ません。

 

我々も医療保険制度の中で苦しみながら少しでも患者さんにそぐう治療をと考えていますが、実際はなかなか叶いません。

 

今後微調整を繰り返しながら、半年後に私も納得できる入れ歯を作っていく予定です。