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認知症と歯科治療

最近認知症の患者さんを治療する機会が増えました。

 

認知症はアルツハイマー型に象徴されますが、レビー型や脳血管型などもあり、各々若干症状が違います。

 

ただ幸いにも当院に来て下さる方は軽症の方が多く、それほど治療に困る事もありません。

 

一番困る事は暴力的になる方や怒声を発する(周辺症状のある)方です。

 

またもっと困る方はお一人で来られて、何故ご自身がここにおられるかの認識を持てないような(中核症状のある)方です。

 

ほとんどの方はご家族の方と共に来られるために、説明もその方にしています。

 

ただ待合室が車いすや付き添いの方でいっぱいになってしまう事が今現在の問題点です。今後は時代に見合った診療室作りも考えていかないといけないと思います。

 

また認知症が進みますと治療する上では病状が重くなってから来られるようになるために、本来は発症がわかった時点で通院していただけるとケアが出来て重症化を防ぐことが出来るのですが、ご家族としては認知症がわかると今後どうなるんだろうという考え方で頭が真っ白になり、歯医者へ行くなんていう考え方すら出てこないようです。

 

ですからほとんどの患者さんはプラークがいっぱいで、歯なんかここしばらく磨いたことが無いという事が如実に表れている口腔状態で来られます。

 

認知症がわかればまずはお医者さんと相談の上、歯科医院をお尋ねいただければと思います。