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特養にて摂食嚥下の指導

今日は特養で摂食嚥下の指導の日でした。

 

ある入居者は甘いものが好きで自分からスイーツを真っ先に食べますが、主食や副食は一切自分から食べようとしません。

 

栄養学的には栄養士さん曰くある程度足りているという事で、不足分は補助食品にて摂取しているので大丈夫とのこと。

 

介護士の方は自分から食事をとることが出来ないほぼ100%介助が必要な入居者さんを、その方を含めて6人同時に面倒をみなくてはいけないという事。

 

このような場合はその入居者さんが自分で食べるスイーツを自分で食べさせて、他の物は食べないままで大丈夫かという事です。

 

ご家族の方はなるべく主食も副食もきっちりと食べさせてもらいたいというご希望があるとのこと。

 

無理やりではありませんが、促しながら食べさせることは不可能ではありません。

 

しかしながら無理をすると誤嚥や窒息の恐れもあります。しかも少人数しか対応細やかな即応することが無理な事ありあます。

 

正直これほど特養の介護士さんがご苦労していること、全くわかっていませんでした。

 

私たち歯科医師は入居者の方がどのような姿勢で食形態で一回の食事量がどうであるかという事を専門家としてアドバイスする立場です。

 

しかしながらこれだけの複雑連立方程式を持って来られると、お答えに窮します。

 

確かに主食や副食を食べるように促してもなかなか食べてくださらず、私が食べさせてやっと食べる。

 

それでも途中から好きでない副食はペッと吐き出す始末。

 

それを見て介護士の方は怒ることもせず、「あーら〇〇さんだめじゃない」というだけで笑っているだけの余裕あり。

 

その対応の素晴らしさ。

 

とても私なんかにはまねできるものではありませんでした。

 

介護士の素晴らしさと介護職の難しさを知った一日でした。

 

介護士さんに感謝でもありました。