歯周病が薬で治ると聞くと、またまゆつば物と思われるかもしれないので詳しく書きますが、治ることも有る、もしくは症状が大きく改善することがあるというのが正直言ったところでしょうか。
例えば一般的な抗生物質ですと中程度以上になれば当然抗生物質は必需です。
ですから抗生物質で症状が落ち着くのは当然です。
しかしながら今回ご提示したのは歯周病に特化して効く抗生物質の事です。
今回ある患者さんに投与した所、劇的に(決してオーバーではありません)改善したので報告いたします。
実は以前より存在する抗生物質で、ある大学病院の治療室でデータを出したところ診療していた歯周病教室のドクターより効果があるというデータが出ました。
従ってこの結果は単なる実験室レベルでなく臨床結果(実際に治療して出たその結果)ですので、信憑性が高いわけです。
私のその患者さんは以前から歯肉から膿が出ており歯ぐきがブヨブヨとしていて、口臭があり、出血もあるという状態でした。
こういう患者さんにはたぶん効くだろうと思い、患者さんの了解を得て痛くもないのですが投与した所、「歯ぐきが引き締まり、実に良くなった感じがします」と言われました。
私も拝見しましたが、2か所から出ていた膿が止まっており、歯肉がピンク色を呈して引き締まっていました。
わずか3日分の抗生物質でここまで良くなるかと、こちらがびっくりです。
ただ申し上げておかなくてはならないのは、万人に効く薬はないという事です。
あくまでも症状と患者さんの同意を得て効くことがあるとしても、実際効かなかった患者さんもおられます。
ただ我々歯周病と対峙している立場としては、大変役に立つ薬であること間違いありません。