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認知症と入れ歯

いつもの事ではあるが初めて入れ歯を入れる時はかなり緊張します。

 

もちろん初めての入れ歯の時はおつくりする前から緊張します。

 

と言うのはかぶせ物やブリッジなどの固定式(取り外しをしない)タイプの物と違いかなりの違和感のあるものを装着するために事前のお話に漏れが無いかを十分に気を付けて説明しているからです。

 

歯を抜いて入れ歯を入れた時点で「こんな物は入れていられない!」なんて言われたら、元に戻せないだけにこちらがかなり慎重になります。

 

そこへもってきてこれが認知症の患者さん(軽度)の場合はもっと大変です。

 

取り外しの説明はもちろん、使い方や洗浄の仕方を一からお教えするのですが果たしてそれができるかどうか。

 

またお使いいただいていても「痛い」という感覚が鈍くなっていると、大きな傷が出来ていても感じにくくて、その結果大事になることもあります。

 

無論痛いと言われないのでこちらも慎重に拝見していかないと、傷を見つける事は出来ません。

 

患者さんを疑うわけではないのですが、言い分をすべて正しいとしてみていると大変なことになるので、難しいです。