転居される方が来られました。
どう治療をするか大変に難しいです。
今までの経緯もあり、転居前にぜひ先生にすべて治してほしいと言われました。
「すべて治す」?
これが大変に難しいのです。
今回治療をしてもその歯が何年もつか。
今は治療の必要が無くても、何年後に何か起こりそうな状態の歯があるとか。
色々考えるとどこまでが必要で、どこまでは何年か後に治療をした方がいいのに。
こういうことを考えると患者さんに対して、よりいい方法を模索していつも診療している私としては大変に困るわけです。
患者さんはお金がかかってもなどと言われますが、その後処理を自分が出来るならば患者さんにとって今できる最大限の事をやればいいのですが、やりっぱなしで後は知りません、なんていう治療を軽々と安請け合いすることは出来ません。
その為にどうしても問題の無い程度の治療を細越さざるを得ませんし、高い金属の入れ歯を入れても何年後かに何かが起こっても責任は取れないですし…
とにかく患者さんとしっかりとお話をして納得してもらう事にしました。
幸い引っ越すまでまだ数か月あるとの事。
やはり治療をしたから、しなかったからではなく、患者さん自身がご自身の歯の事を十分にご理解して、ご納得いただくことが一番と考えましたので。
とにかく悩ましいです。