抜いたほうがいい親知らずの1ケース

親知らずを抜いたほうがいいかどうかは議論の余地がある所です。

ただ基本的には私は親しらずとはいえ患者さんの大事な歯です。

なるべく抜かない方がいいのではないかという考え方です。

 

でもケースによっては抜いた方がいい(抜くしかない)ようなことも有ります。

今回はそれが上下で2人の違う患者さんが同日に来られて抜歯したので、ご報告を兼ねて書きます。

 

ケース①の方ですがある病院の医療従事者で、右上の親知らずが腫れて痛いという事で来院されました。

 

ケース②の方は今年の新卒社会人1年目の方で、右下の親知らずが痛いという事で来院されました。

 

お二人とも親知らずが頬の方に出てきて、食い込んでいました。

①の方はロキソニンを飲んでいたが効かない。

②の方は抗生物質も出しましたが(本来はあまり意味がないのですが)ほとんどか効かない(1~2時間だけ少し効いているかなあ、とのこと)

 

当然です。

感染症ならば薬も効果があります。

でもこの両方のケースは歯が歯ぐきや頬を突き刺しているのです。

例えば右の指で1日中左の腕をつねっていて痛みがあるならば、その行為を続けながら痛み止めを飲んで果たして効くでしょうか。

 

ですからその点を十分にご説明して抜歯をしました。

まだその後の消毒をしていませんのでわかりませんが、たぶんその後は薬もなく痛みは引いたと思われます。

 

このようにケースによってはその理由如何によっては、親知らずも抜歯が必需であるという事です。

 

とにかく十分にかかりつけの先生のお話を聞いて、どういう処置が必要か様子を見る方がいいか、抜かない方がいいケース化などを聞かれることをお勧めします。