保険で作る2種類の入れ歯

以前にも書きましたが保険で作る入れ歯は形態から言いますと2種類あります。

1つは金属の「バー」と言われるものを使ったもの(上の顎や下の前歯の裏に金属のバーがあるもの)

もう1種類は「床」といい、プラスチックだけでで歯ぐきを覆うタイプのもの。

 

先週今までバーを使った入れ歯をお使いの患者さん2人に床タイプの入れ歯をセットしました。

各タイプの入れ歯の長所欠点を言うならば、バータイプは違和感が少ないのですがバネのかかる歯に負担が大きい。

床タイプは歯グキや粘膜で入れ歯を支えるので歯への負担は少ないですが違和感が大きい。

その為に歯の数が段々少なくなると、また歯周病が進んでくるとバータイプ→床タイプへとの変更を余儀なくされます。

しかしながら前述のように「違和感」が増えます。

 

この2人の方は1人は80歳過ぎ、もう1人は50歳過ぎの方。

予想通り前者の方はセットするなり強い違和感を訴えられました。

後者の方は「慣れるしかないですね」というお言葉。

 

このようにその方の歯の現況だけでなく将来性も考えた上で、初期の処置をどうするかを考えて行かないと、いよいよ違和感の強い入れ歯を入れようとした時に、その方の適応能力が落ちていると、うまくいかない事もあります。

 

診療は難しいです。